■ボランティア日記
2003年3月21日。朝からとても良い天気だった。絶好の作業日和だ。そう、この日はコアジサシ保護のために活動しているリトルターン・プロジェクトの、今年になって4回目の屋上営巣地整備作業の日だった。屋上営巣地がある東京都大田区昭和島に、朝から大勢のボランティアが集まった。男の人・女の人・休日を返上してやってきたサラリーマン・テレビでこの活動のことを知ったという主婦・鳥の研究者・学生など、実に様々な人が、コアジサシの保護のために力を貸そうと集まったのだ。私は朝のボランティア受付の光景を見て、小さな鳥を守ろうとする人たちの温かな気持ちに胸を打たれた。
いよいよ整備作業か始まった。この日の作業内容は屋上にコンクリート片(丸い小石程度の大きさのもの)を敷きならすというものだった。一輪車を使ってコンクリート片を運び、スコップやトンボで営巣地全体に敷きならす。か弱い女(!?)の私にとっては、重労働だ。腕や腰は痛いし、熱い日差しは容赦なく照りつける。まったく、大変な作業だけれど、音を上げたりはしない。すべてはコアジサシの営巣地を作るための作業だ。4月になったらあの美しい鳥がここへやってくる。鳥たちはここで卵を産み、ヒナを育て、やがて成長したヒナとともに南半球へ飛び立っていく。そんなドラマを頭にイメージしながら整備作業を続けた。
2003年5月。待ちに待ったあの鳥たちが屋上へやってきたという情報が入った。今年も来てくれたのだと、私は胸を撫で下ろした。今年のコアジサシも、かけがえのない命のドラマを私たちに見せてくれることだろう。そして、私たちは屋上で成長していくヒナの姿を見ながら、「命とは」「自然とは」「自然保護とは」、様々なことを深く考えさせられるのだろう。
風間知子(かざまともこ・東邦大学4年)